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ドングリができる樹木の根元に木屑があったら要注意、急速に広がる「ナラ枯れ」病について

  • 2023.04.21
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マンションの敷地内にある大きな木が、6月から7月にかけてあっという間に葉が赤くなって枯れてしまう現象が首都圏を中心に多発しています。

テレビや新聞でも取り上げられることが多くなった「ナラ枯れ」という現象、林野庁の発表資料によると、全国的には2010年をピークに現象傾向ですが、東京・埼玉などでは、この数年増加の一途を辿っています。

カシノナガキクイムシ(カシナガ)が、ナラやシイ・カシの幹に入り込む際、ナラ菌と呼ばれる病原菌も持ち込まれてまん延することにより、樹木内の細胞が壊死し、通水障害を起こして、高木であっても早期に枯死してしまいます。

さらに罹患した樹体内でカシノナガキクイムシが成長し、羽化した新成虫が体にナラ菌を付着して、別の健全な樹木に移動・せん入することで周囲に被害がまん延・拡大してしまうところが大きな課題です。

ドングリのなる木の根元に木屑が溜まっていたら、要注意です。罹患直後であれば、薬剤を直接樹体に注入することで、被害を最小限に抑える対策が効果を発揮する場合もあります。

非常に短期間で被害が広がるため、定期的な樹木の点検が必要と感じています。

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