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今、そして未来への投資を
どう考えるか?
マンション価値を高めながら
進化し続ける「港の森」[後編]

ライオンズマンションセントワーフ横濱
〈 499戸・2004年竣工 〉

魅力的に進化し続けるマンションの理事会活動とは?時代の変化や課題に向き合いながら積極的かつ柔軟に取り組む理事会活動と住民コミュニティづくりを紐解く。

2024.07.12 CREATIVE GREEN

築年数の経過とともに現れるマンション課題に対して意欲的に課題解決に取り組み、住民のライフスタイルの変化や時代のニーズに合わせた変化にも対応している『ライオンズマンションセントワーフ横濱』。これはひとえにマンション理事会の精力的な活動があってこそ実現できることです。高い出席率、アイデアを活発に出し合い主体的に参加する理事会体制、関係会社と連携協力しながら取り組むチーム力、マンション住民との丁寧なコミュニケーションづくりなど、『ライオンズマンションセントワーフ横濱』の理事会運営体制とコミュニケーション活動をご紹介します。

仕組みで効率化し、より主体的で
活発な活動ができるようになった理事会

今でこそ理想的と言える理事会運営体制ですが、かつては理事会が長時間化し理事の負担が重くなっていたり、理事会出席率が低いなど理事会運営に苦労した時代がありました。そのような課題に向き合い、自分たちの共有財産であるマンションの管理を管理会社だけに任せすぎず主体的に行うためにマンションコンサル会社と契約。マンションコンサル会社にアドバイスを受けながら、理事の1年間で半数交代、担当班分け、分科会やメール連絡の導入、出席手当と辞退可能な仕組みの導入など、様々な改革を行い、現在のような効率的で活発な理事会主導の運営体制が確率されました。

マンション管理運営の体制 マンション管理運営の体制
効率的に会議を進めつつ、
理事会参加者全員で主体的に関わる
以前は全ての議題について理事全員で話し合っており、理事会の時間が長くなることや発言者が限られる原因になっていました。そこで、「R班(リニューアル)」、「C班(コミュニティ)」、「L班(リビング)」の3つのワーキンググループに分け、班ごとに担当議題を話し合うスタイルに変更。1班約6名と少人数になり、担当が明確になったことで活発な話し合いと理事会の時間短縮に繋がり、以前は4〜5時間かかっていた理事会が半分の時間に短縮されました。また、理事のメーリングリストができたことにより、日頃から簡単な意見交換や情報共有が可能となったことも理事会の時間短縮につながる改革でした。
理事の出席手当、辞退可能な仕組みづくり
住民に等しく輪番で回ってくる理事は、年間12回ある理事会のうち7回以上出席することで1回あたり1,000円の出席手当が支給されます。逆に理事が回ってきても参加が難しい場合は、理事会協力費を2年分納めることで辞退が可能です。これらにより、高い出席率を保ち、各理事が主体的に参加しやすくなっています。また、2年半数交代のため1回の任期は2年ですが、1年目は役職のない理事、2年目は役職につくことも可能。立候補により3年目以降も理事に残ることができます。
関連会社との強いチーム力
ライオンズマンションセントワーフ横濱は、マンション理事の他に管理組合(大京アステージ)、マンション管理コンサルタント(メルすみごこち事務所)、植栽管理/外構改修工事/イベント企画運営(東邦レオ)が理事会に参加しながらより良いマンションづくりを進めています。この関連会社との協力体制により、様々なマンション改革を実現してきました。直近では東邦レオが中心となり第3期エントランスリニューアル工事を実施。マンション価値を高めつつ、より心地よく住みやすいマンションへと進化中です。
全員参加で納得して進める理事会運営
理事会は会議室だけで行うのではなく、時には全員で外へ出て植栽地やリニューアルの現場に行き確認します。舗装道路の色味検証では実物サンプルを現地に置いて全員で配色を決定、舗装改修時の仮設道路幅も理事自らが検証して1.3m決めるなど、理事全員で確認・納得しながら改革を進めています。このように、細かなことも全員で納得しながら進めるプロセスが、良好な理事会運営や合意形成の一助となっています。
マンション改革の推進役。現理事長 田中さんの想い
理事長4期目(2024年4月時点)となる田中さんは、ライオンズマンションセントワーフ横濱をより良いマンションへと改革していくまさに推進役。目標に向かってひたすら突き進む猪突猛進型と自ら言うように、理事になって感じた違和感や課題に対して理事メンバー、関連会社と協力しながら意欲的に改革を進めています。「輪番で理事が回ってきたのが5年前。前任の理事長からの推薦で理事長になりました。理事の皆さんと一緒に大小様々な改革を行ってきました。そして、現在理事会が意欲的に進めているのは“災害に強いマンションづくり”です。防災対応マニュアルの作成・周知、近隣マンションと合同の防災訓練の実施、防災ベンダー自動販売機の導入、防災時の備蓄品の充実、災害時用無線の設置など、補助金も活用しながら災害対策を進めています。また、共用施設や植栽周りの見直し、マンション内コミュニティの強化にも力を入れています。その他にもまだまだやりたいことがたくさんあります。引き続き、理事の皆さん、住民の皆さん、そして関連会社の皆さんとともに自分たちのマンションをより良い住みやすいマンションにしていきたいです」。マンションのイベント時には、自ら子どもたちにドリンクを配り、あずま屋リニューアル時にはレイズドウッド花壇の石積みを手伝ったりと貢献されている姿が印象的だった田中理事長。田中理事長たちのマンション改革は今後も続いていきます。

住民交流イベントで
コミュニティが生まれ
防災・合意形成にもつながる

理事会のC班(イベント班)と東邦レオを中心に運営されているマンション内イベント。毎年恒例の七夕イベント、クリスマスイベントを始め、地元農家さんの採れたて野菜を販売する「朝市」の開催、ハーブ類の無料提供や中庭ガーデンツアー、ローズマリー栽培イベントなどバラエティ豊かです。これらのイベントは住民同士のコミュニティ活性に欠かせないものであり、昨今注目されているマンション内共助力にも繋がっています。また、自然な場での交流や意見交換ができることで、マンションバリューアップ改修工事などでの合意形成をスムーズにすることにも貢献しています。年間イベントスケジュールと予算イメージは年度初めに立てられます。

ローズマリーを使った
セントワーフ横濱オリジナルチョコレート作り
住民の皆さんが育てたローズマリーを収穫して味やパッケージも自分たちで決める手作りの『セントワーフ横濱オリジナルチョコレートPJ』が2023年に開催されました。チョコレートディレクターとしてラトリエ ドゥ カナルショコラの増田佳愛(ますだかなる)さんをお招きし、使用するカカオのセレクトからローズマリーの配合など、美味しいチョコレートづくりにご協力いただきました。まずは、6月にローズマリーの植え付けイベントをからスタート。11月の収穫までの5ヶ月間は、月に2回の水やりやお手入れなどのイベントを開催。参加するとポイントが貯まり、ポイントの数でローズマリーチョコレートと交換できます。10月にはチョコレートのパッケージデザインを住民の皆さんから募集し、11月に収穫イベントを行い、「セントワーフ横濱オリジナルチョコレート」作成へと進みました。完成したオリジナルチョコレートは、12月のクリスマスイベントでお披露目され、ポイントを貯めた方にプレゼントされました。
6月のローズマリーの植え付けイベントは、あいにくの雨の中たくさんの住民が参加。中庭のハーブ花壇がローズマリー畑に!
11月の「秋のグリーンディ」では、チョコレートディレクター増田佳愛さんのチョコレート講座が開催された。
チョコレート講座では、チョコレートの原料カカオ豆がチョコレートになるまでの流れやカカオの効能などについて学びました。
オジリナルチョコレートのパッケージは住民の皆さんから募集し、住民投票で決定したかわいいデザイン。
ローズマリーの使用量やカカオの味わいなど、「セントワーフ横濱オリジナルチョコレート」の味も住民の皆さんと決めていきます。
住民の皆さんから応募されたパッケージイラストは、色鮮やかでバラエティー豊か。
応募されたパッケージイラストを囲んでみんなで記念撮影。
チョコレートのパッケージデザインに採用された方には、田中理事長から表彰状が贈られました。
子どもも大人も一緒に楽しめる
年末恒例のクリスマスイベント
2019年の中庭リニューアルで人工芝になったことにより、中庭をメイン会場として開催されるようになったクリスマスイベント。イベント日には、子どもたちと一緒にイルミネーションが飾られ、夕方の点灯式では歓声の中、幻想的な光の空間が広がります。また、クリスマスリースづくりやキャンドルホルダーづくりのワークショップや、ホットドリンクの提供も行っています。子どもたちはもちろん、多くの住民が楽しみにしているマンションの一大イベントです。
ヒイラギやモミの木、木の実などを使ってオジリナルのリース作りに挑戦。子どもも大人も真剣な眼差しが印象的です。
中庭のイルミネーションライトは、子どもたちにも手伝ってもらい設置します。
イルミネーション点灯式は、住民の皆さんが中庭に集まりカウントダウンで一斉に点灯。
イルミネーションは冬の間点灯され、中庭が幻想的な雰囲気に包まれます。
中庭に集まった住民の皆さんに理事会メンバーが温かなドリンクとスープを配ります。
子どもたちに大人気のビンゴ大会。商品はもちろん「セントワーフ横濱オリジナルチョコレート」。
七夕イベント
夏の風物詩「七夕まつり」。マンションエントランスに設置された巨大な笹の木に、住民のみなさんが思い思いに願いを書いた短冊が飾られます。
ハーブ類の無料配布
住民の皆さんが育てたラベンダーやローズマリーなどのハーブ類を無料で提供する人気のグリーンイベント。自分たちのマンションで育てたハーブを家の中でも楽しめると好評でした(2022年)。2023年は収穫したローズマリーを使ってオリジナルチョコレートづくりに挑戦しました。

住民自らがマンション管理運営を主導し、
より住みやすく、より資産価値のある
マンションへと未来につないでいく

多くの分譲マンションでは、日常的なマンション管理を管理会社にほぼ任せているケースが少なくありません。ライオンズマンションセントワーフ横濱も竣工当時からしばらくの間は、いわゆる「管理会社任せ」でした。しかし、理事会運営に課題が生じたことがきっかけでそれまでの管理組合や理事会のあり方、運営方法が見直され、自分たちのマンションを自分たちが主体的に関わっていこうという流れになりました。この改革によって理事会が主体となり『植栽・エントランスリニューアル』をはじめとする様々な取り組みが実現されていきました。そして、この動きは結果的に住民の住みやすさとマンション資産価値の向上に繋がっています。住んでいる人達の共有財産である分譲マンション。ライオンズマンションセントワーフ横濱は、これからも住民同士、そして外部サポーターと協力しながらより良いマンションへと進化していきます。

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