STORIES

今、そして未来への投資を
どう考えるか?
マンション価値を高めながら
進化し続ける「港の森」[前編]

ライオンズマンションセントワーフ横濱
〈 499戸・2004年竣工 〉

築20年を迎え、これからも長く愛され続けるマンションへとより魅力的に進化中。快適な暮らしを追求した共用部・緑地バリューアップの道のりと住民コミュニティづくりを紐解く。

2024.07.12 CREATIVE GREEN

京急・神奈川新町駅から徒歩3分にある『ライオンズマンションセントワーフ横濱(499戸・2004年竣工)』。横浜港に面したベイエリア、駅近という好立地、「港の森―暮らしを豊かにする緑の力―」というランドスケープコンセプト通りシンボリックなヤシの木が出迎えるエントランスや1,300本以上の樹木と草花が茂る緑豊かなマンションです。2024年に築20年という大きな節目を迎えるにあたり、同マンションは2021年から3年かけて大規模な「植栽・エントランスリニューアル」工事を決行しました。今、そしてここから何十年先も暮らしやすいマンションを目指した選択です。前編では、より快適な居住環境に生まれ変わった「植栽・エントランスリニューアル」の取り組みをご紹介します。

植栽・エントランスリニューアル
3つの取り組み

1

「港の森」の衰退化対策

良質な緑量確保し、季節を感じる豊かで活き活きとした緑の空間へ

ランドスケープコンセプト「港の森」を構成する1,300本以上の樹木と多種多様な草花は、暮らしに彩りと癒やしを提供しながら住民と共に成長してきました。しかし、20年近い月日が経ち、日常生活や景観に支障をきたす植物の問題も浮上してきました。これからも緑豊かな住環境を継続するため、植物の現状調査を行い、明らかになった問題のある樹木の伐採・伐根・移植や土壌改良を実施。さらに、新たな植栽計画による新植を行い、緑量、景観ともに健全な「港の森」が再生されました。

2

屋外設備の再整備

顔となるエントランスづくりで、帰ってくるのが楽しみな自慢のマンションへ

マンション全体の入口「ウェルカムゲート」をはじめ、ウェルカムゲートから住棟に続く歩道、あずま屋、住棟エントランスをリニューアル。経年劣化により住民の日常生活に支障があった箇所の改善を優先的に行いながら、景観の美しさや心地よさを重視した改修により明るく美しいマンションへと生まれ変わりました。

3

来客用一時駐車場の増設・
ロータリーの車道拡幅

コロナ禍急増の宅配車両対策。敷地内路上駐車と車の接触事故防止を無くして人も車も快適に

コロナ禍になり宅配車両などエントランス付近への一時駐車が増えた為、エントランス前の駐車スペースが利用しにくい状況に。そこで、エントランス周辺の植栽部分を縮小して来客用一時駐車場を5台分増設。さらに、車幅が狭く車の接触事故が懸念されていたマンションエントランス前のロータリー付近は、車幅を広げてストレスなく往来できる車道幅を確保しました。

植栽・エントランスリニューアルの
具体例をご紹介
  1. 1
    「港の森」再生に向けエントランス高木全数健全度調査を実施
    MORE
  2. 2
    健全な緑量を目指して、問題のある木の伐採、土壌改良を実施
    MORE
  3. 3
    工事エリアの桜の木は移植し、新植も。住民の春の楽しみに
    MORE
  4. 4
    来客用一時駐車場を増設。利便性UPと敷地内の渋滞も緩和
    BEFORE > AFTER
  5. 5
    高圧洗浄を行い、真っ黒な歩道が見違えるほど明るくきれいに
    BEFORE > AFTER
  6. 6
    気軽に寄れる「あずま屋」へ。洗浄と改修で明るい雰囲気に
    BEFORE > AFTER
  7. 7
    歩きにくいガタつく樹脂塗装をスタンプコンクリートに改修
    BEFORE > AFTER
  8. 8
    ウェルカムゲートの洗浄と植栽改修で明るいエントランスに
    BEFORE > AFTER

植栽・エントランスリニューアルまでの
歩みを振り返る

2004年1月|竣工。ランドスケープコンセプトは「港の森」
港町らしくヤシ類が植えられ、暖かな日差しに映えるワーフ(波止場)を演出。ランドスケープコンセプト「港の森」の通り敷地内には様々な緑が生い茂り、まるで森の中にいるような環境。全499戸。
2011年9月|理事会のさらなる充実のためにマンションコンサルタントと契約
マンションコンサルタント「メルすみごこち事務所」と契約。理事会運営方法の改善や積立金の活用見直しなど、今後のより良いマンション運営を目指していく。
2017年5月|新たな植栽管理会社へ変更。「港の森」再生に向けた一歩を踏み出す
前年度の総会にて、中庭を“マンション内で子供が安心して遊べる場”として提供することが決議されたものの、植栽の痛みやウッドデッキの劣化など景観面・利用面で多くの課題があり改善の必要性が浮上。これをきっかけに既存の業者を含む植栽管理会社3社が中庭改修及び今後の植栽管理業務の候補にあがり、東邦レオに決定。中庭改修工事計画が本格的にスタートする。
2017年12月〜2019年8月|「自然と人が集まる使いやすい中庭」を目指した改修工事
約2年間かけて改修された中庭は、もともと丘状に盛り土された形状に高木が植えられて有効スペースは狭く、芝生が劣化して土がむき出しの状態でした。そこで、中央の高木を伐採して丘を平らに、全体に人工芝を敷き新たに花壇を設置。日当たりの良い広々と使いやすい中庭へと生まれ変わりました。今では、芝生に寝転んだり、遊び回る子どもたちの姿が日常の風景に。中央付近の花壇では植栽イベントが行われたり、クリスマス時期には中庭全体にイルミネーションが点灯され、クリスマスイベントのメイン会場として多くの住民たちが集まります。生まれ変わった中庭によって住民同士のコミュニティもより活発になっています。
横浜港にほど近いベイサイドマンション。4つの住棟に囲まれたエントランスアプローチと中庭がメインの植栽地として存在する。
横浜港を一望できる屋上。横浜ベイブリッジや山下公園など横浜らしい景色が広がる。
現在、子どもたち中心に活用されている中庭。危険なことをしなければボール遊びも縄跳びもOK。
豊富な植栽は緑のビブスが目印のグリーンクリエイターが定期的にメンテナンス。植栽を介した住民との交流も生まれている。
横浜港にほど近いベイサイドマンション。4つの住棟に囲まれたエントランスアプローチと中庭がメインの植栽地として存在する。
横浜港を一望できる屋上。横浜ベイブリッジや山下公園など横浜らしい景色が広がる。
現在、子どもたち中心に活用されている中庭。危険なことをしなければボール遊びも縄跳びもOK。
豊富な植栽は緑のビブスが目印のグリーンクリエイターが定期的にメンテナンス。植栽を介した住民との交流も生まれている。

住み心地の良さとマンション価値を向上。
復旧・バリューアップの取り組みは
未来への投資。

『植栽・エントランスリニューアル』と題した復旧・バリューアップ工事は、大規模修繕には含まれていない改修内容で数千万円の費用がかかる大規模なものです。管理組合の理事、マンションコンサルタント、管理会社、植栽プロデュースチームが一体となり、修繕積立金における今後のコストダウン要素も検討を行いながら、住民の追加負担なく実施できるよう、数年かけて実施検討を行いました。住民への丁寧な説明やアンケートなどの実施、コミュニケーションイベントの開催など、多くの対話を重ねて合意形成へと繋がっています。こうして実行された「植栽・エントランスリニューアル」のバリューアップ工事により、より住みやすく、より価値のあるマンションへと進化しています。

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